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大阪2陣・3陣訴訟が大阪高裁で結審、判決日は追って指定

2024.12.17

建材メーカー訴訟

2024年12月17日、関西建設アスベスト大阪2陣・3陣訴訟の控訴審(大阪高裁第5民事部・德岡由美子裁判長)が結審しました。


結審期日ではまず、33年間電工として働き、胸膜中皮腫と闘う本人原告が意見陳述。「私に残された時間も多くはない。この裁判が全国のアスベスト被害者を救済する力になることを願っている」と訴えました。

続いて、同じく電工だった夫の遺志を引き継いだ遺族原告が、建材メーカーに対し「ただただ裁判を続けて私たちの苦しみを引き延ばすのはやめてほしい」と語りました。

思いのこもった渾身の意見陳述に法廷は静まりかえり、傍聴席から自然と拍手が生まれました。


最後に村松昭夫弁護士が、2陣提訴から既に8年が経過する中で、原告だった多くの被災者が亡くなったことを指摘した上で、建材メーカーについて「なりふり構わず責任を逃れようとする訴訟対応をとってきた」と厳しく批判しました。


裁判長からは、「裁判所として、可能な限り事件の早期解決を図る方針に変わりはありませんが、判決言渡し期日の指定については、今しばらくお待ちいただきますようお願い致します」との発言があり、判決日は追って指定となりました。

今後、東京1陣訴訟、東京2陣訴訟(いずれも東京高裁)で和解勧告が予定されており、大阪高裁としても、その動向に注目しているものと予想されます。