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北海道2陣訴訟、最高裁で建材メーカー3社の違法が確定(声明)

2026.06.08

建材メーカー訴訟

2026年5月27日、最高裁第3小法廷に係属していた北海道建設アスベスト2陣訴訟について、建材メーカー3社(エーアンドエーマテリアル、ニチアス、太平洋セメント)の責任が確定しました。


2024年9月24日の札幌高裁判決が維持されたものですが、同高裁判決からも、すでに1年8か月余が経過しています。

建材メーカーは、本件訴訟はもちろん全ての訴訟について、いたずらに解決を引き延ばすことなく、1日も早く被害者に賠償すべきです。


北海道建設アスベスト第2陣訴訟最高裁上告不受理決定について(声明)(pdf)


2026年5月29日

声     明

北海道建設アスベスト第2陣訴訟最高裁上告不受理決定について


                    北海道建設アスベスト訴訟原告団

北海道建設アスベスト訴訟弁護団


1 最高裁判所第三小法廷は、北海道建設アスベスト第2陣訴訟について、本年5月27日付で、一審被告建材メーカーおよび一審原告双方の上告および上告受理申立について、上告棄却および上告を受理しない旨の決定をした。

この決定により、最高裁が2021年5月17日の判決において示した判断、すなわち建材メーカーらには警告表示義務違反があり、被災者のアスベスト疾患の主要な原因となった建材を製造・販売したメーカーらは民法第719条1項後段の類推適用により共同不法行為責任を負うとの判断を前提として、本訴訟における原告(被災者単位13名のうち11名)のアスベスト被害に対する、株式会社エーアンドエーマテリアル、太平洋セメント株式会社、ニチアス株式会社の合計3社の損害賠償責任が確定した。

当該3社は、北海道建設アスベスト第1陣訴訟(2024年2月21日確定)においても既に賠償責任が確定している企業であり、本決定により同社らの被災者に対する責任が改めて明確になったといえる。

2 他方で、最高裁は、原判決において建材メーカーに対する請求が認められなかったために上告受理申立をしていた原告(被災者単位2名)について、上告を受理しない旨の決定をした。

この2名の被災者については、加害建材の被災者への到達が認められなかったが、被災者の職歴等からしても、加害建材からのアスベスト曝露は当然認められるべきであったと考えられるから、この結果は極めて遺憾である。

3 また、最高裁は、建材メーカーらの警告義務違反の始期について、昭和50年1月1日からとした原判決の判断を維持したが、北海道建設アスベスト第1陣訴訟では昭和49年1月1日からとする原判決が最高裁の決定により確定していることからすれば、責任の始期は遅きに失するというべきである。

4 更に、有責とされた企業の寄与割合の判断において、有責期間前に石綿粉じんばく露があることを理由として減額を行った原判決の判断について、最高裁はその判断を維持した。しかし、暴露期間の長短と症状の発生及び重篤度の関連性は医学上明らかではなく、この点の最高裁の判断は到底容認できない。

5 今回の決定により、株式会社エーアンドエーマテリアルをはじめとする3社については加害責任が確定し、速やかに賠償義務を果たさなければならなくなった。

この間、令和7年8月7日に、東京高裁(首都圏建設アスベスト東京第1陣訴訟、第2陣訴訟)において、全国の訴訟ではじめて、被災者単位341名について、建材メーカー5社との間で集団的な和解が成立した。

続けて、同月8日には大阪高裁(大阪2陣・3陣訴訟)において、被災者単位67名について建材メーカー12社との間で和解が成立したほか、令和8年4月8日にも大阪高裁(京都2陣訴訟)において、被災者単位25名について建材メーカー5社との間で和解が成立した。

しかし、これらの建材メーカーは、北海道において、第2陣訴訟のみならず、第3陣訴訟から第6陣訴訟においても未だに和解解決に応じていない。

加害責任が認められた建材メーカーは、北海道はじめ、全国のすべての建設アスベスト訴訟において速やかに責任を認めて被災者に謝罪し、和解解決すべきである。

6 また、本訴訟では有責とされなかった建材メーカーも、深刻なアスベスト被害をもたらすことを知りながら、被害防止措置を講じないまま、アスベスト含有建材の製造・販売を続けてきたことにかわりはないから、アスベスト建材を製造販売したすべての企業はその責任を自覚し、速やかに基金制度創設に応じるべきである。

7 私達北海道建設アスベスト訴訟原告団・弁護団は、今回の決定を受けて、全国の被災者、労働者、市民と連帯し、建設アスベスト被害者の早期完全救済とアスベスト被害の根絶のため、一層力を尽くすことをあらためて決意するものである。

以上